記事 & ニュース
材料メーカーの千トン級炭素繊維生産ライン向け焼却設備
- 12月 5, 2025
受入時期 | started form2020.10 |
所在地 | Jiangsu Changzhou |
ソリューション | RTO+TO |
汚染源 | Carbon Fiber Off-gas |
処理能力 | 62700Nm³/h |
本排ガス処理システムは、炭素繊維業界の有名企業向けにRUIDINGが設計・製作したものです。システムは、
蓄熱式燃焼酸化装置(RTO)、
直焚き式燃焼酸化装置(TO)、
廃熱回収システム、
関連制御システム
から構成されています。
低濃度排ガスは、低炭素・高炭素焼却炉工程から発生し、5室式の蓄熱式燃焼酸化装置(RTO)に導入されます。ここで排ガスは約900℃の高温まで加熱され、有機成分が完全に酸化分解されます。その後、高温排ガスは蓄熱セラミックを介して放出されます。燃焼後の排ガスは、空気予熱器によって180〜200℃まで予熱され、熱回収が行われたうえで、誘引ファンによりユーザー側の煙突から大気へ放出されます。
高濃度排ガスは、低炭素および高炭素焼却炉工程から発生し、水冷壁構造の直焚き式燃焼酸化装置(TO)で処理されます。燃料と空気を補給することで、炉内温度は900℃以上に達し、排ガスは高温分解されます。直焚き炉の高温域からの排ガスは、過熱器、蒸発器、エコノマイザー、バッグフィルターを順に通過した後、誘引ファンにより基準を満足する形で排出されます。
RTOによる排ガス処理能力は60,000 Nm³/hで、排出基準を満たすと同時に、前段の炭素繊維生産ライン向けに42,000 Nm³/hの排ガスを180℃まで予熱して供給します。TOは、低炭素系排ガス1,600 Nm³/hおよび高炭素系排ガス1,100 Nm³/hを処理し、その副産物として、2.3 MPaG・300℃の過熱蒸気を3.7 t/h生成します。この蒸気は外販が可能であり、大きな経済効果をもたらします。
本EPCプロジェクトの第1ラインは、2020年10月に一回目の通ガス・試運転を行い、初回から排出基準を満足、正式に商業運転へ移行しました。