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処理能力30,000 Nm³/hの医療系排ガス用RTOシステム
- 12月 5, 2025
受入時期 | 2023.3 |
所在地 | Zhejiang Taizhou |
ソリューション | RTO |
汚染源 | Medical off-gas |
処理能力 | 30000Nm³/h |
本システムは、ある製薬企業の生産工場から発生するプロセス排ガスを処理するために設計されたもので、排ガス濃度は 1,000〜5,000 mg/Nm³、処理風量は 30,000 Nm³/h です。同業種の排ガスは、濃度変動幅が大きく、かつ変動スピードも速いという特徴があります。瑞鼎(Ruiding)が独自設計した蓄熱式サーマルオキシダイザー(RTO)システムは、こうした医療系排ガスの特性と成分に柔軟かつ高効率に対応できるようになっています。
排ガスはまずフレームアレスタ(防爆火止め)を経て蓄熱室に入り、そこで約760℃まで予熱された後、熱酸化室に導かれ、完全な酸化分解が行われます。この時点で排ガス温度は約800℃となり、排ガス中の有機成分はほぼ完全に酸化分解されます。熱収支に応じて、生成した燃焼排ガスは、別系統の蓄熱室に送られ、蓄熱用セラミック充填物と熱交換を行います。一方、オフガス濃度の変動により濃度が高く余剰熱が発生する場合には、高温排ガスの一部をG-L熱交換器に導き熱交換を行うことで、蓄熱体下部の過熱を防止します。熱交換後、合流した排ガスは二段式スプレー洗浄塔に入り、除酸およびミスト除去を行ったうえで、煙突から大気中へ放出されます。
本装置は主に三室式蓄熱焼却炉、スプレータワー、送風機、煙突などで構成されています。通常運転時には、理論上天然ガスを消費することなく、排ガス自体の発熱量のみで酸化温度を維持することが可能です。
本プロジェクトは、2023年2月19日に機器据付を完了し、2023年3月23日に設備引き渡しを完了しました。