このロータリーキルンシステムは、淄博齐翔騰達化工有限公司（Zibo Qixiang Tengda Chemical Co., Ltd.）のために特別に設計されたもので、通常運転中に発生する固形廃棄物、汚泥、廃液などの各種化学系有害廃棄物を処理することを目的としています。本システムにより、有害物質の排出を効果的に低減し、生産プロセスの環境適合性を高めることで、同社の環境配慮型操業という目標達成に貢献します。

本ロータリーキルンシステムの本プロジェクトにおける有害廃棄物の集中処理能力は、年間30,000トン（1日あたり約100トン）です。また、本システムは4.2 MPa、435℃の過熱蒸気を毎時11トン生成することができ、この蒸気は工場内の配管ネットワークに組み込まれ、再利用されます。混合後に処理対象となる有害廃棄物の発熱量および組成は、以下のとおりです。

本システムの設置面積は33 m×108 mであり、固形廃棄物の前処理および搬送、焼却および廃熱回収、排ガス急冷、集じん、脱硫・脱硝といった各種プロセスユニットで構成されています。これにより、有害廃棄物を集中処理した後の排ガスは、関連する排出基準を満足するレベルまで浄化されます。